あゆ太郎の巣

地味で休みは自分の巣にこもっています。このまま一生を終えていくのも…って思ったので、巣から少し出てみようと思って始めたのです。

ありがたきももの

ありがたきもの。舅にほめらるる婿。また、姑の思わるる嫁の君。

毛のよく抜くる銀の毛抜き。主そしらぬ従者。

 

こういうのを高校の古文で習いました。今日は本当にありがたきものに出会ったので、忘れないように記しておこうと思います。

 

最近の私といえば、自分でもよーーーーくわかるんですよね、作り笑いしてるのが。『ありがとうございました〜(ニコ)』笑った後にすごい自分で『嘘笑いだなぁ』と思う。目だけ笑ってて、マスクの下はこれっぽちも笑っちゃいない。目だけ笑いすぎて、マスカラが下瞼についちゃってしょうがない。家に帰ると小汚くなっている。

 

 

今日も一日嘘笑いをして、そそくさと帰ろうとバス停で並んでたんです。ちょっとツイートしながら。雨はもう殆ど止んでいて、折り畳み傘を持ってたんですが、ささずに手で持っていました。

 

そしたら後ろから肩のところに手が当たったのがわかりまして、すごいびっくりしたんです。肩を叩かれたとかじゃなくて、至近距離すぎて肩に手が当たっちゃってるっていう感じです。すごいびっくりして後ろを振り向いたらなんだったと思います?

 

 

本当にありがたきものでして、きっと皆さん想像がつかないと思います。今、令和ですよ?こんな人々が近いようで全く近くない令和ですよ?

 

なんと私よりも遥かに背の低いおばあちゃんが、自分の折り畳み傘をさして半分私を入れてくれてたんです。本当にびっくりしました。しかも、『入んな〜』とかじゃなくて、こっそり私に気を遣わせないように、後ろから一生懸命傘をさしてくれていたんです。

 

 

本当にびっくりしました。突然の事でしっかりとお礼も言えずに『あ、傘持っているんです。ありがとうございます』とお伝えするのが精一杯でした。

 

バスの中ではおばあちゃんをずっと観察しておりまして、他の方がずーっとスマホをいじっている中、しっかりと前を向いてじっとしておられました。どこで降りるのかと思ったら、私と同じ停留所だったので、先程のお礼をと思い『先程はお気遣いありがとうございました。嬉しかったです』と何度も頭の中で繰り返し伝えようと思いましたが、勇気が出ずにお声がけできませんでした。本当にありがとうございましたという気持ち、久しぶりで何んだか嬉しかったです。

 

私はおばあちゃんにお礼を言えませんでした。でも、ベタではありますが、誰か他の人に親切に、優しくしたいなぁと思いました。

取り急ぎ小太郎にどれだけ愛を注いでいるかと家に帰ってすぐ伝えたんですが…

f:id:AYUTARO:20210618004816j:image

(赤ん坊コタ)

 

そそくさと逃げれてて、椅子の下に潜られました。